ホームコラム記事キャッシュレス決済お店を開きたい!開業準備に必要な10のステップを徹底解説

お店を開きたい!開業準備に必要な10のステップを徹底解説

「お店を開きたいけれど、何から準備すれば良いかわからない」 開業の夢に向かって進みたいと考えながらも、このような不安や悩みを持つ人は少なくないでしょう。 そこで今回の記事では、お店を開きたいと考えている人に向けて、開業準備に必要な10のステップをわかりやすく紹介します。事業コンセプトや市場調査、物件探しや事業計画書の作成など、オープンに向けて必須のタスクを解説しているので、ぜひ参考にしてください。

お店を開くための10のステップ

お店のオープン日を迎えるまでには、さまざまな手順を踏む必要があります。ここでは、各ステップについて、順を追って解説します。

ステップ①:開業するお店のコンセプトを決定する

「お店のコンセプト」とは、経営の基本的な方向性を指します。軸となるコンセプトを明確にする作業は、開業を成功させるにあたり必須と言えるでしょう。コンセプトが決まれば、ターゲット、提供サービス、価格帯、内装など事業計画に一貫性を持たせることができます。

例えば、「タイ料理のお店を開きたい」と考えたとしましょう。この場合、コンセプトは「タイ料理」ですが、それだけでは不十分です。「タイの屋台飯を味わえるお店」または「タイの宮廷料理を楽しめるお店」など、コンセプトを明確に定める必要があります。

「屋台飯」と「宮廷料理」では、提供メニューはもちろん、お店の雰囲気や従業員の制服まで異なってきます。また、宮廷料理のほうが比較的高い価格帯になると考えられるでしょう。さらに、ターゲットは「屋台飯」なら若い世代に、「宮廷料理」なら比較的お金に余裕のある30代半ば以降が中心になると予想できます。

ステップ②:市場調査を実施する

コンセプトが決まれば、次は商圏調査と競合調査を含む市場調査を実施しましょう。商圏調査とは、出店を考えているエリアをさまざまな観点から調査することです。具体的には、商圏の世帯数、交通量、競合などを調べます。地図上で確認する以外にも、現地に足を運んでエリアの様子を実際に見たり、不動産会社でエリアの特徴をヒアリングしたりすると、実際に開業した際のイメージが湧きやすいでしょう。

競合調査では、Googleマップの活用がおすすめです。Googleマップに「地域名+業種(カフェ、タイ料理など)」を入力し検索すると、商圏内に競合が何店舗あるか調べられます。ライバルとなる店舗がわかったら、次は立地、特徴、客層をチェックしましょう。

そして、市場調査で得られた情報をもとに3C分析やSWOT分析を行い、戦略を立てます。3C分析とSWOT分析では、以下の項目を把握します。

3C分析

  • Customer(市場・顧客)
  • Competitor(競合)
  • Company(自社)

SWOT分析

  • Strength(強み)
  • Weakness(弱み)
  • Opportunity(機会)
  • Threat(脅威)

これは、マーケティング環境を分析する際、よく使われるフレームワークです。これから経営したいお店の特徴や取り巻く環境を分析し、戦略を練りましょう。

ステップ③:物件を探す

実際に開業する物件探しに移ります。ここでまず把握しておきたいのは、店舗用の物件には「スケルトン物件」と「居抜き物件」の2種類に分けられるという点です。

「スケルトン物件」は、新築の物件を指します。設備が用意されていないので、細部にこだわったお店作りをしたい人におすすめです。一方の「居抜き物件」は前のオーナーが利用していた設備が残ったままの物件で、スケルトン物件と比較してコストを抑えて開業できるというメリットがあります。

どちらの物件が良いかは希望する業種や予算によります。適切な物件が見つかったら不動産会社に仮押さえしてもらい、実際の店舗の様子を確認してみましょう。

ステップ④:開業形態を決める

開業形態には、個人か法人の2種類があります。法人を設立せず個人で事業を行うビジネスモデルが個人形態であり、開業には「開業届」が必要です。一方、法人形態とは株式会社や合同会社などの会社を設立し、運営する形態です。法人設立には「法人設立届出書」を用意します。

個人開業と法人開業には、それぞれメリット・デメリットがあるので理解しておきましょう。

メリットデメリット
個人形態開業の手続きが比較的簡単。
登記の必要がないので初期費用が抑えられる。
個人に所得税がかかり、利益が多いと税金が高くなる(累進課税)
法人形態社会的信頼性が比較的得られやすい。また、銀行や取引先から信頼を得やすい傾向にある。社会保険に加入することになり、厚生年金の負担が大きくなる。また、会社設立にコストがかかるうえ、手続きが個人より煩雑。

どちらの形態で事業を開始すべきかについては、規模や業種、売上見込み額によっても異なるので、税理士など専門家に相談しましょう。

ステップ⑤:事業計画書を作る

事業計画書とは、お店の事業計画や収益の見込みなどを詳細に記した書類で、融資や出資、補助金などを受ける際に必要です。事業計画書に決まった形式はありませんが、次のような項目を記載する必要があります。

  • お店オーナーや創業メンバーの経歴
  • ビジョン、理念、バリュー
  • 事業内容
  • 商品・サービスの強みや特徴
  • 事業計画
  • 市場環境や競合
  • 売上見込み
  • 資金調達方法など

現実的でしっかりとした内容を記載すれば、出資審査の通過が期待できます。

ステップ⑥:資金調達を行う

自己資金だけでは開業費用が不足する場合、資金調達を検討しましょう。資金調達には、融資や補助金、助成金、借入、出資などがあります。

民間または政府系金融機関から融資を受けるのが一般的ですが、地方自治体の補助金を申請したり、クラウドファンディングで資金調達したりもできます。どの方法を利用したとしても、用途を明確にし、返済や出資者へのリターンを含めた計画をしっかり立てるようにしましょう。

それぞれの資金調達については、こちらの記事をご覧ください。

コラム:【オーナー必見】開業時に使える4つの資金調達方法を紹介

ステップ⑦:行政からの許認可や資格を取得する

お店の業種によっては、行政から許認可を受ける必要があります。事業内容に応じて、次のような許認可や資格を取得して届出を行いましょう。

飲食店・食品衛生責任者資格(保健所)
・食品営業許可(保健所)
・深夜酒類提供飲食店営業(警察署)
ケーキ屋、パン屋・菓子製造業許可(保健所)
美容院・管理美容師資格(美容師免許の取得と3年以上の勤務、講習会の受講が必要)
・美容所開設届(保健所)
マッサージ店・施術所開設届(保健所)
リサイクルショップ・古物商許可(警察署)
ペットショップ・第一種動物取扱業の登録(動物愛護センターなど)
ホテル・旅館業許可(保健所)

ステップ⑧:店舗オープンに向けて準備する

次に、お店で提供するメニューやサービスの検討、内装工事、仕入れ先の調査、決済システムの導入を検討しましょう。内装工事には施工業者の選定が必要です。備品や什器の購入、看板の設置などオープンに向けて店内の準備を進めます。

また、店舗に導入する決済システムの申し込みも事前に検討しておく必要があるでしょう。キャッシュレスの導入は申し込みから導入まで数ヵ月かかる可能性もあるため、早めの準備がおすすめです。

決済代行会社に依頼する方法であれば、複数のキャッシュレス手段を一括で導入できるため開業準備の手間を減らすことができるでしょう。

ステップ⑨:集客活動を行う

オープン日を決めて、それに向けて集客活動を行います。集客活動は、次のようにオンラインとオフラインの両軸で進めましょう。

オンライン

  • Instagram、Twitter、Facebook、TikTokなどSNSの開設
  • ホームページの設置
  • Googleビジネスプロフィール(Googleマップ)の登録

オフライン

  • 近隣住民や施設へのポスティング
  • 新聞や折込チラシへ広告出稿

他に、オープン前にお店を体験してもらうプレオープンイベントを企画するのも効果的です。店内のオペレーションを試すことができ、利用者の反応を直に見ることができます。「また来たい」と思ってもらえるような工夫をすれば、オープン後の集客につながるでしょう。

ステップ⑩:オープニングスタッフを採用してオペレーション研修をする

オープニングスタッフの採用と研修も、開業前に行いましょう。あらかじめ労働条件通知書や契約書を作成し、採用活動はオープンの1ヵ月前を目安に実施します。

採用後は、接客、シフト、在庫管理、清掃、レジ、伝票管理などオペレーション研修を行います。スタッフを教育しスムーズなオペレーションができれば、顧客満足度の向上につながるので研修は重要です。

開業の準備で知っておきたいこと

次に、開業準備をするにあたって知っておきたいことを3点解説します。

お店オープンまでの期間

実店舗を持つ場合、準備からオープンまで最低半年から1年前後はかかると想定しておきましょう。ただし、改装に手間がかからない居抜き物件が早く見つかれば、期間は短くなる可能性があります。

また、オンラインショップなら短期間での開業が可能です。ECサイト構築のテンプレートを利用し、出店数が100品以下の場合、1ヵ月前後でオープンできる可能性もあるでしょう。

開業にかかる費用

開業準備で気になるのが、どれだけ費用がかかるかという点です。日本政策金融公庫総合研究所の2021年の新規開業実態調査によると、開業資金の平均値は941万円でした。しかし、500万円未満で開業する割合が4割ともっとも高く、増加傾向にあるとのことです。

また、業種別に見た開業資金の目安は次のとおりです。
飲食店:1,000万~2,000万円
美容院:1,000万~1,500万円
整体院:200万〜500万円

お店の規模や設備によっては、500万円前後で済ませられることもあるので、予算を考えながら準備を進めましょう。

参考:2021年度新規開業実態調査~アンケート結果の概要~|日本政策金融公庫総合研究所

お店を開くときに準備すべき決済システム

どのような業種のお店を開業するとしても、必要になるのが決済システムです。クレジットカード決済はもちろん、電子マネーやQRコード決済も導入すれば利用者の利便性や満足度を高められるでしょう。

決済システムを導入する方法として、決済サービスの提供会社とそれぞれ直接契約をするか、決済代行会社を利用するかの2種類があります。開業前はさまざまな準備や手続きに追われるので、複数の決済システムを導入できる決済代行会社へ相談するのがおすすめです。

決済代行会社の選び方とは?

まずは、導入したい決済サービスが決済代行会社で対応しているのか事前に確認しましょう。

次は、初期費用や固定費用でかかるトータルコストです。導入にかかる初期費用だけでなく、毎月支払う固定費用もチェックします。

安全に決済システムを利用するにはセキュリティ対策も必須です。個人情報保護や情報漏洩防止に向けた策が講じられているか、決済代行会社を選ぶ際は必ず確認しましょう。さらに、セキュリティ基準に準拠しているかもチェックポイントです。

開業に向けて決済代行会社を利用しよう

お店をオープンするには、計画を立てること、官公庁で必要な手続きを取ること、設備や備品を整えることなど、多くのステップを踏む必要があります。煩雑な業務負担を少しでも軽くするために、決済システムを一括で導入できる決済代行会社の利用がおすすめです。

日本決済情報センターは、クレジットカード決済、電子マネー決済、J-Debit、QRコード決済、各種オンライン決済といった豊富な種類の決済システムに対応しています。決済サービスの導入に関するご相談がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

決済サービスの導入に関するご相談や、
ご不明点がございましたらお気軽にご連絡ください。

株式会社 日本決済情報センター
(英文)Japan Settlement Information Center Ltd.
〒105-0001
東京都港区虎ノ門三丁目8番27号
巴町アネックス2号館 5階
PCI DSS
PCI DSS